コンフリクト・マネジメント 埼玉大学 桐淵教授

埼玉大学 教育学部にて、桐淵 博 教授・桐田明日香さんのお母さま の授業を聴講させていただきました。

「教育経営の課題探求」をテーマに回を重ねていらした講義で、今回は「コンフリクト・マネジメントと地域・家庭との連携」

まずは、桐田さんより、明日香さんの事故に関してお話しがありました。明日香さんは、2011年9月29日、小学校のグランドで駅伝選考会の際に倒れました。現場の教員が「脈がある」「呼吸がある」ととらえたため、心肺蘇生法とAEDは使用されず、翌日に搬送先の病院で亡くなりました。「命の記録MOVIE~ASUKAモデル~」

この学校事故を受けて、当時、さいたま市教育委員会 教育長でいらした桐淵さんと、ご遺族の桐田さんは、再発防止のために、ともに歩んでこられました。「体育活動等における事故対応テキスト〜ASUKAモデル〜」の作成後も、各地で、講習・講演活動をされています。

その過程の中からの教訓を様々な観点から考えていきます。

学校における死亡事故の実態と心停止の事例や、BLS(一次救命)教育に関して学びがあり、特に興味深かったのはコンフリクト・マネジメントからの視点。

コンフリクト(conflict)とは「衝突・争い・対立・葛藤」などの意味があり、コンフリクト・マネジメントとは、問題解決に向けて協調的解消をめざすための考え方として、ビジネス業界のみならず、医療現場において注目されています。

法的観点のみ考えるのではなく、道義的責任の観点をもって事故後対応をしていかなくてはならないということです。一旦、強い不信感が生まれると、それをクリアにしていく作業は困難を極めます。これは、私たち遺族に共通する思いであり、この観点のない対応が、いかに大きな問題であるかを、あらためて感じました。

「対立から協力へ」の道を、実際に歩んでいらしたお二人からのお話は、大きな学びがありました。

そして、これからの教育現場を担う皆さまの、熱心に学ぶ様子を拝見させていただけたのは、私の希望の光です。

ご一緒させていただきました すべての皆さまに、心より感謝いたします。

Cross × Three

「救命講習」×「子ども安全管理」×「グリーフケア」 © a_a.cross †

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