日本子ども安全学会第3回大会
一般社団法人 吉川慎之介記念基金 開催「日本子ども安全学会第三回大会」へ参加して参りました。(2016/9/10)
様々な視点から、子どもの安全に関して、考えることができました。
視点を変えることで、見えてくることも違ってきますし、多方面からアプローチしていくことができると思います。
職業的背景からの視点、保護者としての視点、子どもからの視点、様々な視点を入れていくことで、より安全を高めることが可能です。
海外の現状と日本の現状や、子どもに関わる施設で働く人を育成する教育者からの視点において、
「安全に関わる実習は必修ではない」という問題点も挙げられました。
全ての講演において大きな学びがありました。
このような会を開催されている吉川慎之介記念基金のご活動は、本当に素晴らしく、ご遺族としての歩みと思いが、このような形になっていることに敬仰いたします。
弁護士の方から、ある言葉があったそうです。
「一粒の麦
もし地に落ちて死なずば
ただ一つにてあらん
死なば多くの身を結ぶべし」
〜慎之介くんは亡くなってしまったけれど
吉川さんの活動は大きな実を結ぶだろう
あなたたちも何かすべき 〜
そして、吉川夫妻の思い。
「裁判という形でしか、事実関係を明らかにできないけれど、本当に大切なことは、賠償金を払うか払わないかではない。
原因が置き去りにならないことを望む。
原因が明らかにならない争いからは、何も生まれない 。
争いではなく、お互いにコミニュケーションを取るべき。
悪意をもって事故を起こす人はない 。だからこそ、同じテーブルで向き合わなければならない 。
そして、私たちでなく相手側も考えるべき」
事例は違っても、子どもを亡くした遺族として、涙が流れました。
ご一緒させていただきました皆さま、心より感謝いたします。
以下、プログラムをご紹介させていだだきます。(敬称 略させていただきました)
基調講演
・子どもの安全と保育の質ーイギリスの保育事故を手掛かりに 猪熊弘子(子ども安全計画研究所)
・3.11後における「子ども安全」と「子ども観」 土屋明広(金沢大学)
・午睡中の乳児の死亡事故をどう防ぐかー「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生の対応のためのガイドライン」を手がかりに 橋本佳代子(ウェール法律事務所)
実践・研究発表
・組体操のリスクアセスメントー教育行政の対応から考える 内田良・加藤一晃(名古屋大学)
・あんぜんカレッジ 実践報告ー幼児向け障害予防教育の試み 太田由起枝(Safety Kids Japan)
・保育の安全と質に関わる保育者養成の現状と課題 宮野由紀子(保育士養成校教員)
・刑事裁判の判決からー子どもの安全を考える 吉川豊(一般社団法人 吉川慎之介記念基金)
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